時の羅針盤・179

時の羅針盤・179

変わる

高橋佳子


内外合一の真実

新しい年を迎えてひと月が過ぎ、新たな年の歩みを本格的に進めてゆく時期を多くの方が迎えていると思います。今月は、その1年の歩みを支える神理の1つを取り上げてみたいと思います。

それは、「魂の学」(*1)において、もっとも基本的な神理の1つである内外合一の神理です。

私たちの内なる心と外側に広がる現実の世界は、分かちがたく1つに結ばれている。私たちがいかなる想いを抱いているか、それが私たち自身の現実に反映し、私たちが向き合っている現実が、私たちの心に影響する──。

それは、私たちの心境、内なる境地が、私たちが抱える現実の質を決めるということであり、その心境が1段深まれば、現実も1段先に進むことになります。

私たちがかつて達成したことのない目標やテーマを掲げ、それに向かって進もうとするとき、私たちは心を耕し、錬磨して、その心境を深めることを求められています。

それはどういうことかと言えば、これまでの歩みをそれまでのように続けているだけでは、今まで達成できなかった目標やテーマを実現することは困難だということにほかなりません。

そして、これまでとは違う進化した歩み方、それまでとは異なる改善された取り組み方を確実にもたらしてくれるのが、私たちの内なる変化と進化だということです。その深耕と鍛錬の歩みが進んでゆけばゆくほど、私たちの目標とテーマは、実現へと近づいてゆくのです。

逆に、私たちの心の進化、境地の進化なしに、現実の進化はないと教えているのが、この神理だと言ってよいでしょう。

だからこそ「変わる」

だからこそ、私たちは、「変わる」ことが必要だということなのです。

「変わる」とは、ただの変化ではありません。右から左に何かを移すことでも、ただ今までと違うやり方を試すことでもありません。

それは、感じ方が変わり、思い考え方、行動の仕方が変わることです。より神理に即した心の進化であり、内なる深化だということです。

私たちが「変わる」必然は、そこにあるのです。

それまで、周囲の人たちや世間に対して不信の想いを抱えていた人が、「心を開く」だけで、その人の現実はまったく異なる様相を見せ始めます。本人自身が、世界が変わることを実感するはずです。

「どうせ、無理」「大した意味はない」とニヒリズムに呑まれていた人が、「心を磨く」ことによって、世界の輝きを見出すことができるようになります。それは、もともとものごとや人々が抱いていた可能性を、見出すことができるようになるということです。

心境・境地が深まることによって、私たちが生み出す現実はよりよいもの、より本質的なものへとステップアップしてゆくのです。

本当に「変わる」ことを支えるもの

しかし、人間や世界に対する不信を抱えていた人が信じてみようと新たな1歩を踏み出すことは、実は、容易ならざることでもあります。単純に「変わってみよう」と思えるわけではないからです。信念のように固まっていた不信が溶かされ、自分を変える道の確かさを信じてみようとするのは、本当に大きな心境の変化です。

それは、ニヒリズムを抱えていた人が、「自分の心を磨いてみよう」と歩み出すことも同様です。

本当に「変わる」ためには、1人ひとりの歩みを支える何かが必要なのです。それを「信仰」と呼びます。

そして、その「信仰」を、すなわち人間と世界を信じる力、自分を信じる力を育んでくれるものがあります。

大いなる存在・神の息吹が本当に感じられる場、1人ひとりの魂の輝きを信じられる場、今は見えなくてもやがて現れる現実を信じられる場──。

人間を魂として見る人間観・人生観を土台とした関わりが営まれ、多くの実践と変貌があふれるGLAという共同体こそ、1人ひとりの進化のために大きな力をもたらしてくれる場だと信じています。

2019.1.29

〈編集部註〉

*1 魂の学

人生を魂の次元から捉えるまなざしであり、人間の魂と世界を貫く真理=神理の体系のことを言います。形のある、目に見える世界を対象にしてきた「現象の学」に対して、形のない、見えない世界も含めた全体を扱います。
(著書『あなたが生まれてきた理由』13〜14ページより一部抜粋・要約)